ダイレクト ギヤ ミーリング(DGM)
4軸or5軸の汎用NC加工機とエンドミルやディスク型カッターなどの汎用工具により、任意諸元のハスバ・平歯車を削りだす ”NCプログラム" を作成するソフトウェアです。
NCホブ盤でも ダイレクト ギヤ ミーリング(DGM)を対応しています。
プログラム概要
3DCADやCAMが発達し、これらにより歯車も加工することができるのではないか?と普通の人は考えると思います。確かに見た目には普通の歯車を作製することは出来ると思いますし、歯車の用途によってはこれらで十分な場合もあると思います。しかし歯車は非常に精密な部品で、自動車などで使用される歯車の歯面は数ミクロンのオーダーで仕上げなければなりません。そのような状況ではボールエンドミルを使用する "3DCADやCAM" による加工では限界があると思います。
歯車をNC機で加工するのに3DCADやCAMが必要なのだろうか?逆に難しくしているのでは無いだろうか?と思ったのが "ダイレクトギヤミーリング" 開発のきっかけです。歯車の歯面はインボリュート関数という数式で導かれる曲面となります。この理論を利用した”ホブ” による加工は、100年以上前から現在に到るまで歯車の加工方法の主流であり、簡単な形状の工具と複雑ではあるが規則的な動きにより歯車を創りだしています。この ”ホブ” による加工の工具の形状と動作をNC機に再現して加工するのが ”ダイレクトギヤミーリング” となります。
"3DCADとCAM" による加工は歯車の形を忠実に作りだす加工方法に対して、"ダイレクトギヤミーリング" は "ホブ"の工具がトレースする場所を忠実にトレースして歯車を創りだす工法になります。それに加えて"ダイレクトギヤミーリング"ではNC機の自由度により、"ホブ" のトレースする位置から微妙に "外す"ことで歯車に必要な"クラウニング"などの歯面修正を行うことを可能にしています。”ダイレクトギヤミーリング” は "ホブ" の原理を応用していますが、ホブの精度を遥かに超え、その後の"ギヤシェービング" も超えて歯面研削に近づこうとする加工です。
DGMの導入利点と特徴
DGMの導入の利点と特徴を以下に箇条書きにしました。
ここでは、それぞれについて詳しく説明はしませんが、ご興味ある方は、この下のDGMの技術的詳細紹介をお読み頂くか、歯車加工技術研究所までお問合せ下さい。
歯車メーカーにとって、DGMを取り入れることは新しい気付きにも繋がり、更なるレベルアップになると思います。
補助金などを活用して設備を導入する際には、是非、ご検討を頂きたいです。
DGMの導入利点
- 特殊な諸元でホブがない場合の短納期歯車試作
- ホブ在庫の削減
- 作業者のレベルアップ
DGMの特徴
- 歯底のトロコイド曲線も量産時のホブと同じに再現
- 従来からある歯車の加工技術をNC5軸加工機の動作に取り入れている
- ディスクカッターを用いたDGMでは、小モジュール歯車の加工に有利
DGMの技術的詳細紹介
動画
ダイレクトギヤミーリングは "エンドミル" ど "ディスク型のカッター" の2種類工具での加工に対応しています。
使用事例
DGMのユーザーである アスカ工業株式会社様 の使用事例です。
NCホブ盤と5軸複合旋盤の両方でDGMの加工を行っています
エンドミルによる歯切
市販のエンドミルにより加工を行います。
ディスクカッターによる歯切
エンドミルによる加工では小さなモジュールの歯車を加工するためには非常に小径のエンドミルを使用しなければなりません。例えば、モジュール1の歯車を加工するためには刃先のRが0.3mm程度のボールエンドミルを使用する必要があり、小さい歯車なのに安く加工できないという問題があります。 その問題を解決するためにディスク型のカッターで加工する方法を開発しました。
ダウンロード
プログラムは以下のリンク先からダウンロード可能です。
※ただし、起動するには登録キーが必要なので、ダウンロードは契約ユーザーか試用ご希望の方用です。
汎用5軸NC加工機用DGMのダウンロード
NCホブ盤用DGMのダウンロード
試用について
DGMプログラムの試用をご希望のお客様は、以下のリンク先のお問合せフォームからご連絡下さい。
お問合せフォーム
ご要望に応じて、試用期間を限定した登録キーを送付致しますので、それを受け取ると試用可能となります。
価格・利用規約
ダイレクトギヤミーリング(DGM)の価格表と利用規約は、以下のリンクからPDFファイルをダウンロード出来ます。
DGM・DGC_料金表(2023-1-05改定)
利用規約兼保守サポート規約
※旧文書はこちらからダウンロード出来ます。
取扱説明
ダイレクトギヤミーリングの操作説明は、現在、Skype等のよるWeb会議により行っております。
現在はソフトウェアの拡充やブラッシュアップに力を注ぎたいのですが、お客様の増加に合わせて、動画かHP上に取扱説明を記載していこうと思っています。
いずれにしても、この場所を起点に取扱説明書を連絡していく予定です。